ぶどうの背筋をピン!ブドウの成長を支える仕事(後編)

フランス生活

Bonjour!マコマコです。

今回は、前回の「relevage(ルルヴァージュ)」の後編の作業をご紹介していきます。

🖱 前編の記事はこちら

下げたワイヤーを今度は上げていく作業が始まりました!


◆ ワイヤーの再調整からスタート!

まずは、一番上のワイヤーをゆるめていた部分を再度しっかり締め直します。
これがないと、これからのぶどうの誘引がうまくいかないので、とても大切な準備工程です。

締め直していくのはオレンジの点線で囲んだ一番上のワイヤーで二股になっています。
①下段、②上段はずっと固定されていて、3点でブドウの成長に合わせて誘引していきます。

ペンチを使って おりゃー と力いっぱい引っ張ります!時には二人がかりで。


ブドウの成長に合わせてワイヤーを上へ

ブドウの若い茎が上に伸びてくるので、それに合わせてワイヤーを持ち上げていきます。

はじめはゴチャゴチャしていたのがキレイに整いました!

場所によってワイヤーが緩むので GRAF(グラフ)と呼ばれる白いピンで固定していきます。
これも地味だけど大事な作業です。

3週間ほど前に Bourgeon・ブルジョン(芽かき)をした樹から、また芽が出ていました。こちらも作業中に見つけたら、落としていきます。


デリケートな先端を守る

最初のレクチャータイム。
いつもフランス語と英語と二度説明してくださり(merci beaucoup)すんません🙇
早くフランス語、上達します💪

作業の中で特に気をつけたいのが、ぶどうの先端。折れてしまうと成長が止まるため、直角になるようにやさしく誘引していきます。
株によっては複雑に絡み合っていて、折れてしまわないか1株ずつ丁寧に慎重に向き合う作業です。


◆ 今年植えた新しいぶどうたちは?

まだ茎が細い今年植えたばかりのぶどうの樹には、添え木に 麻ひも les fils を使って誘引していきます。

🖱 参照 3月に植えたブドウの記事

どんどん成長するブドウたち。麻ひも を占める高さが重要で、なるべく高いところで誘引していきます。

この麻ひもの塊のことをフランス語で「La bobine(ボビン)」と言うそう。
あれ?小学校の時に習った家庭科のミシンの授業でも「ボビン」って言ってたなぁ…と、ちょっと懐かしくなりました。

色々な理由はありますが、、、残念ながら枯れてしまったブドウの樹もしばしば見かけました。


◆ 風景も季節も進んでいる

ある作業の日の朝、西の空には Mont Blanc モンブラン が肉眼でもくっきり!

ある畑では、ブドウの花が咲き始めていました。

花が咲いた後、収穫までは約100日といわれていて……5月中旬からだと、収穫は8月末ごろ?でも、去年の収穫は9月の中旬だったので収穫のタイミングの見極めがあるのでしょう。

同僚が何やらスマホで撮影していました。何かと思ったら鳥の巣を発見です!

緑が基本の葉の中に、黄色くなった葉を発見。これは鉄分やマグネシウム不足が原因だそうで、ブドウにも栄養バランスが大事なんです。


ワイナリーでの春の仕事、
Bourgeon(ブルジョン)Moûcher(ムーシェ)、そして Relevage(ルルヴァージュ)

ゴチャゴチャになったブドウの背筋をピンとした後は爽快感があります!

ブドウ畑の春は、「育てる」より「支える」仕事が中心。
次の作業はまた1~2週間後。今後も、ブドウの成長に合わせて何度かワイヤーを上げていくそうです。
また次回もお楽しみに♬

最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。

À bientôt✋

📝マコマコ