ブルゴーニュ・マコネのシャルドネ Vendanges開始!糖度・酸度・pHで見る収穫のタイミング

2025年

Bonjour!マコマコです。
本日、8月23日。いよいよ、Vendanges(ヴァンダンジュ/ブドウ収穫) が始まりました!

私が勤務している Domaine Manciat 予定では8月27日スタートのはずでしたが、実際にサンプルを分析した結果、なんと 4日も前倒しで収穫が決定。今年はスピード感のある展開となりました。

しかも昨年は9月7日開始だったので、今年は 約2週間も早いスタートです。気候変動や気温上昇の影響もあり、年ごとにずいぶん差が出てきていると実感します。

早朝、約20人の働き手が Domaineに集まりました。
去年、一緒にVendangesしたメンバーも。再会を喜びます。

休憩スペースには、安全に関する案内が掲載されていました。

Vendangesの説明と安全についての説明後、いよいよブドウ畑へ。

この日は、Domaineの裏のブドウ畑を収穫していきます!

この感じ、きたきた!久々にテンションがあがります!

この一番みぎの写真すごくないですか。ちょうど虫が映り込みました!

Vendangesは、ブドウを切っていくCoupeurs(クーペ)、収穫したブドウを運ぶPorteurs(ポルター)に分かれて作業します。今年は、いかに?!

もちろん、Coupeursです。
休憩時間のコーヒーが身体にしみます。

🍇 ところで、収穫を決める基準は?

ワイン農家は「そろそろ収穫かな?」と勘だけで動くのではなく、科学的な指標と感覚の両面から判断しています。

主なチェック項目は次のとおり👇

🔢 数値で見る収穫適期(シャルドネの場合)
・糖度(°Brix):21〜22°Brix(アルコール12〜13%に相当)
・総酸度(TA):6〜7 g/L(酒石酸換算)
・pH:3.1〜3.3

このあたりに収まると、フレッシュさとコクのバランスが取れた辛口ワインになります。

👅 感覚でのチェック
・実際にブドウを口にして「甘みと酸味のバランス」を味わう
・果皮が柔らかくなっているか
・種子が茶色く硬くなり、渋みが和らいでいるか
・香りが青草から柑橘や白桃、花のニュアンスに変化してきているか

🌦 外的要因
・天気予報(雨が続くなら前倒し、晴れが続くなら様子見)
・病害(特に mildiouミルデュー /べと病)の有無
・畑ごとのバラつき

「数値+感覚+外的要因」 の三本柱で総合的に収穫のタイミングを決めます。

では、もし収穫のタイミングを間違えたらどうなるのでしょう?

遅すぎる場合 👉 糖度が上がりすぎてアルコール度数が高くなり、酸は落ちてしまいます。すると「重たい」「だらっとした」ワインになりやすい。

早すぎる場合 👉 糖度が足りずアルコール度数が低めに。酸はしっかり残りますが、ワインは「シャープすぎて青っぽい」印象に。

だからこそ、農家は毎日のようにブドウを食べたり果汁を測ったりして、このちょうどいい“ゴールデンゾーン”を狙うんです。

この先のお天気もなかなか良さそうです。8月中には終わるか?!


🍷 今年のVendangesはどうだった?

キレイなブドウもありますが、今年は、前もっての予想通りミルデューの被害で収量が昨年の半分に…。

Vendangesの初日、収穫するブドウを見ると心が痛みます。

去年は1日に4回プレスしていたのが、今年は2回に減ってしまいました。
でも、質はとても良いとのこと!

「量より質」の年になりそうです。

Vendangesは突然決まったので、人手が足りずあと4人ほど欲しかったようですが、準備してきた分、現場は活気にあふれています。

久しぶりの収穫作業、やっぱり大勢での作業、高揚感がありますね。

サッカー日本代表、発見!?なんでも、カンボジアのマーケットで、このシャツを見つけたそう。

2025年のブルゴーニュ・マコネのVendangesは、例年より早く、しかも病害の影響で収量は減少。それでも糖度・酸度・pHのバランスが揃い、味わいのポテンシャルは高い年となりそうです。これからどんなワインに仕上がっていくのか楽しみです!

次の日のために、しっかりとバケツやハサミなどを掃除していきます!

Vendangesの様子など、またお届けしていきたいと思います。

最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
また次回もお楽しみに♪

À bientôt✋

📝マコマコ