ブルゴーニュで Vendanges おわりました!粘土質土壌 “Les Crays”とLa Paulée(打ち上げ)のこと

フランス生活

トップ画像は、Big BossのJean。圧巻のブドウダイブです🏊 理由は後ほど。

Bonjour!マコマコです。
ついに2025年のぶどうの収穫 Vendanges(ヴァンタンジュ)が幕を閉じました。

今年最後の収穫場所は、“Les Crays”。粘土質の土壌が生み出すワインの特徴や、収穫後に欠かせない“La Paulée(ラ・ポーレ)”について、今回はご紹介します。


Vendanges最終日、Les Craysでの収穫


約10haある畑の中で、最後に残ったのは「Les Crays」という区画でした。
こちらは、縦100m✕横300mと約3haあるDomaineの中でも大きな畑の一つ、みんなで最後の収穫に向かいます!

西に面した Les Crays の畑のブドウはキレイに実っていました。


当初は機械収穫の予定でしたが、収穫作業が思ったよりも進んだので、機械ではなく、急遽ハンドピッキングに変更。しかも当日は突然の作業だったため、参加メンバーはいつもより少なめです。
あれれ?!収穫したブドウを運ぶ Porteurs(ポルター)が、今日は1人しかいないゾと思っていたら、なんと…!Big Boss の Jean が、今日は Porteursを勤めることに。

Jeanは、トラクター移動の他、得意の冗談で場を和ませたり、他の人を手伝ったりと、あっちにこっちに立ち回りがすごかったです。でも、作業の終わりには、隠れて背中を押さえて歩いていました。これぞ、経営者の姿勢、勉強になります🙇

少人数での収穫は大変でしたが、皆で力を合わせて何とかお昼までに収穫を終えることができました。
こうして2025年のVendangesは無事フィナーレを迎えたのです。

これが本当のフィナーレ!来年のために使ったバケツをキレイに磨いていきます!


Les Craysの粘土質土壌とは?

「Cray」とは粘土を意味します。その名の通り、この区画は粘土質の土壌が広がっています。

ワインにとって土壌は“テロワール”の要
粘土質の土壌は、水分保持力が高いため、ブドウがしっかりと熟し、果実味豊かで力強い味わいのワインを生み出します。ボディが厚く、熟成にも向くのが特徴です。

ブルゴーニュを歩いていると、区画ごとに異なる土壌に出会えます。例えば:

石灰質:繊細でミネラル感に富み、酸のあるエレガントなスタイルのワインに

花崗岩質:力強さとスパイシーな風味のワインに

砂質:軽やかで香り高いワインに

同じ品種でも、土壌が違えばまったく別の個性が生まれる。これこそブルゴーニュワインの奥深さであり、魅力だと改めて感じました。

さぁ、Les Crays のブドウ畑を一緒に歩いてみましょう!


La Paulée(ラ・ポーレ)とは?フランスの収穫打ち上げ文化

収穫が終わった後に開かれる打ち上げ、それが La Paulée(ラ・ポーレ) です。
語源はフランス語の「pau(l)ée=おたま一杯分」に由来し、「最後のひとすくい」を意味すると言われています。

ブルゴーニュでは特に有名で、Mâconから北に約100km、コート・ド・ボーヌ地区にあるMeursault(ムルソー)村では、「La Paulée de Meursault」という大きな祝宴が毎年開催されるほど。農家、収穫者、ワイン関係者が集まり、ワインと食事を分かち合い、収穫を共に喜ぶ文化的なイベントです。

私たちのDomaineでは、昨年に続いて今年もピザパーティー!
Vendangesのときの、あれやこれやの話でおお盛り上がり、笑顔があふれる時間でした。一仕事おえて、Domaineのワインと共に仲間と乾杯するひとときは、何よりのご褒美です。

努力が認められた瞬間

さらに嬉しかったのは、給与明細を受け取るとき。
一人ひとり呼ばれて、この日は何時から何時まで働いたからこの金額だよ、税金や保険がこれで、最後に「あなたのこの作業が良かったよ!」と、具体的に評価のポイントを教えてもらい、良く頑張ったから、これはボーナスね…と!

ただ働くだけでなく、自分の頑張りが正当に認められ、”かたち”となって返ってくるのは本当に励みになります。来年もまた力を尽くしたいと思える瞬間でした。


醸造現場ものぞかせてもらいました

収穫を終えたブドウはすぐに醸造のステップへ入っています。
La Paulée の前に、白ブドウ Chardonnay の発酵が始まったばかりの様子を見せてもらいました。


樽の上にはガラスの発酵栓(エアロック/siphonサイフォンと言えばきき馴染みがあるでしょうか?)が取り付けられていて、そこから「ボコボコ…」という音が響いています。これは酵母が糖をアルコールへ変えるときに発生し、二酸化炭素が外に抜けている音です。

逆に外の空気や雑菌は入り込まない仕組みになっていて、ワインが守られています。

ほんの数日前まで畑で実っていたブドウが、こうしてワインへと変わっていく。既に、Vendangesを終えたブドウたちの物語は次へ進んでいます。


Vendangesのおわりは はじまり

昨年も一緒に働いたPorteursのジョンマークさん。
最終日はお揃いのTシャツ コーディネートでした👕

こうして、Domaine Manciat での 2025年のVendangesが幕を閉じました。
畑で汗を流し、土壌や気候と向き合い、仲間と収穫をやり遂げた達成感。そして、La Pauléeで迎えた笑顔あふれる締めくくり。

今後、収穫したブドウが、どんなワインへと変わっていくのか —— 楽しみはまだこれから続きます。

そして何と、同僚から別の Domaineでも Vendangesをしてみない?とお誘いを受けました。
なんと、明後日から(*゚Д゚)ドひゃー

明日はしっかりと静養し備えたいと思います💤

最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
また次回もお楽しみに♬

À bientôt✋

📝マコマコ