ビザ更新にも必須!フランス移住者の登竜門|OFII市民研修(Formation Civique)1日目の学び

2025年

Bonjour!マコマコです。

前回の記事(激おこプンプン再び!récépissé は出たけど…フランス滞在許可更新の理不尽すぎる壁)の続きです。今回の記事は、自身の復習もかねて“かなーりのボリューム”があります。1ページ目は研修の概要、2ページ目は午前の研修、3ページ目は午後の研修、4ページ目は研修の復習問題と、具体的な内容になっています。

フランスに中長期で滞在する外国人が通る「登竜門」ともいえるのが、OFII(フランス移民局)による市民研修=Formation Civique(フォルマシオン・シヴィック)。ビザ更新の条件にも関わる大切なプログラムで、フランス社会の一員としての基礎を学ぶ場でもあります。


🌍 OFII主催の市民研修とは?
OFII(Office Français de l’Immigration et de l’Intégration)は、フランスに滞在する外国人がスムーズに社会に溶け込めるようサポートする公的機関。
Formation Civique(市民研修)」は、その中でもすべての新規滞在者が受講義務を持つ研修で、以下のような目的があります。

● フランス共和国の価値観や法律を理解する
● 公共サービス(医療、教育、行政など)について知る
● 社会の一員としての権利と義務を学ぶ

この研修を受けることが、滞在許可証の更新や永住申請の前提条件のひとつになっています。

在住する Charnay-lès-Mâcon から北へ約70km、CHALON-SUR-SAÔNE(シャロン=シュル=ソーヌ)という街にある OFII指定の研修会場へ行ってきました。


🌄 まだ夜明け前…Mâcon駅へ出発!

最近の日の出は7時30分過ぎ。真っ暗な中を自転車で Mâcon 駅へ向かいます。
CHALON-SUR-SAÔNEは、ブルゴーニュ地方の首府 Dijon 方面行きの TER(Train Express Régional – 地域圏急行列車)で2駅。車窓から朝陽が見え、何だか良いことが起こりそうな予感がします。



🏙️ CHALON-SUR-SAÔNE ってどんな街?

電車で約30分、Chalon 駅に到着しました。

Chalon-sur-Saône(シャロン=シュル=ソーヌ)は、la région Bourgogne–Franche-Comté(ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏)のソーヌ=エ=ロワール県の県庁所在地で、人口は約4万4千人。
Mâcon より少し大きく、ブルゴーニュワインの流通の要所でもあります。ソーヌ川沿いの旧市街は美しく、歴史ある建物やカフェも並ぶ素敵な街です。

高層ビルも建ち並び、現代と近代が入り混じった感じの街です。


🚶‍♀️ 初っ端から迷子!?研修会場までの道のり

CHALON 駅から徒歩15分。
指定された住所の入口に着き「Bonjour, Formation Civiqueを受けに来たんだけど、、、」と伝えると、「ここじゃないわよ、駐車場を越えて“LB2”という建物へ行って」と案内されました。
本当に合っているのかな?と歩いて行くと、LB2という建物が確かにありました。他の受講生と思われる人も、間違えて、ここに来ていたようです。

出鼻をくじかれながらも、ようやく目的地に到着。インターフォンがあるも使い方が分らず躊躇していると、他の方が来て、ようやく中に入れてもらいました。

部屋にはすでに10人ほどの参加者が。パソコンとプロジェクター、ホワイトボードが設置され、いかにも“研修っぽい”雰囲気。

そして入ってきた講師のマダムは、なんと最初の間違った建物で会い、案内してくれた方でした(笑)


📒 いよいよ研修開始・・・予想外の展開からスタート

まずはパスポートを提出、顔写真ページをコピーするらしい。それから、1日の流れについて説明。ここまではフランス語でもなんとか理解できるぞ…!と、ちょっとした成長を実感。

そうこうしているうちに、通訳の方が登場しました。
今回は英語通訳ウクライナ語通訳の2名体制。参加者は3チームに分かれ、フランス語が分かる人は前方、ウクライナチームは中央、英語チームは後方へ。
(ちょっと!パワーポイントのスクリーンが見えないよ〜)

助っ人の通訳さんはスライド資料を英語版で持っていて、みんなでそれを覗き込みながら受講。
通訳さんの英語を小型の機械で聞くスタイル。まるで小さな国際会議のような雰囲気でした

自己紹介タイムでいきなり指名!?
席替えを終えると、次は自己紹介タイム。
まずは通訳さんから挨拶があり、英語通訳の方はなんとアフガニスタン出身で5か国語を話すマルチリンガル!ウクライナ語担当の方は、学生さんらしく麗しく聡明な方でした。

そして先生が——「じゃあ最初の人」と、嫌な予感が、
(ああ…またしても最初に当たった…😅 以前のOFII語学研修初日 でもそうだったなあ。)

「マコマコです。日本から来ました。今はワイナリーで働いています!」と言うと、
“Enchanté(はじめまして~)”、自己紹介が終わる度に、手をぐるぐる回す先生。その陽気なテンションに、教室全体が一気に和やかな空気に包まれました。

📝 世界から集まった仲間たち

自己紹介を聞いていくと、フランス語チームにはナイジェリア、イタリア、モーリタニア、リベリア、ギニア出身の5人。ウクライナチームは4人、英語チームはアメリカ・ケニア・ウガンダ(×2)・日本(マコマコ)の5人。まさにミニ国連状態🌍

実はマコマコ、学生時代にケニアへ4回ほど行った経験があり、スワヒリ語で挨拶してみたらとても喜んでくれました!

すでに仕事をしている人も多く、弁護士、エステティシャン、ワイナリー、レストラン、パティシエなど、職業もさまざま。
それぞれがフランスでの新しい生活を始めたばかりという共通点もあり、会話が弾みます。


🖋 研修の概要とルール

9時からいよいよ本格的な研修がスタート。
通訳さんは「先生の話が分かれば、まずは自分で理解してみて。通訳は補助的に」とアドバイスがありました。何でも、実はこの日が彼の初通訳とのことで、少し緊張気味でしたが、明るく丁寧にサポートしてくれました。

この市民研修(Formation Civique)は、

  • 4日間すべて出席が必須
  • 最終日にテストあり
  • 合格すると修了証が発行されその証明はビザ更新に必要

という大切なプログラム。

研修時間は9:00〜16:30(8時間!)ですが、
午前・午後に15分ずつ休憩があり、昼休みも1時間半(12:00〜13:30)。
実質6時間ほどで、思ったよりメリハリのあるスケジュールでした。

教室に貼ってある注意事項など

講義に臨む心構えとして——
「先生や仲間をリスペクトすること」「時間を守ること」「スマホ禁止」「責任を持って参加すること」などの注意事項が共有されました。
なお、パワーポイントのスライドは、撮影禁止とのことで、一生懸命、メモを取るように言われました。

4日間のプログラム内容は👇こんな感じです👇
うひゃー。具体的な講義内容は次のページへ

📚 Formation Civiqueの4日間プログラム概要

日程午前午後
Jour 1
10月10日
Vivre dans la société(社会で生きる)Principes et valeurs de la République(共和国の原則と価値)
Jour 2
10月17日
Histoire de France(フランスの歴史)Système institutionnel et politique(政治・制度の仕組み)
Jour 3
10月24日
Droits et devoirs(権利と義務)Géographie et culture française(地理と文化)
Jour 4
10月31日
Approfondissement des notions abordées(これまでの内容を深める)試験(合格しないと修了証がもらえない!)