Vendanges はじまりました!

Mâcon

Bonjour!マコマコです。
🍇Les vendanges ont démarré à Mâcon(マコンでヴァンダンジュがスタート)🍇ということで、書いていきたいと思います。

この気になる言葉「Vendanges(ヴァンダンジュ)」ですが、フランス語でワイン用ブドウの収穫を差します。


この週末、ここMâconでは、Vendangesが一斉にスタート。
なんと我が家から2kmの位置にあるワイナリーで作業できることになりました。



あれよあれよという間に契約成立

今回、お世話になるのは、Domaine Jean Manciat。 Domaine(ドメーヌ)は、主にワインを生産するブドウ畑やその不動産を指し、フランスでは、ワイン生産者が所有し、管理している土地やブドウ園、ワイナリー全体を「Domaine」と呼びます。特に、Mâconのあるブルゴーニュ地方では、この言葉がよく使われます。
Jean Manciatは、作り手の名前で、このDomaineのBig Bossです。


我が家から2km。自転車で10分の距離にDomaine発見。

9月7日(土)-8日(日)の週末、ここMâconでは、Vendangesが一斉にスタートすることから、どこかのDomaineでワインの試飲が出来ないかと探していたところでした。
調べると、近くにあるではないか!!!
9月4日(水)の夕方に、Domaine Jean Manciatを訪ねると、Vendanges前の忙しい中、Big BossのJean自ら対応してくださり、会話の中でVendangesの話になり、帰宅後、必要書類をメール送信、9月5日(金)に再度、Domaineを訪ね、簡単なオリエンテーションと安全講習を受けて契約成立、働けることになりました。

ちなみに、フランスの2024年の最低賃金(*SMIC)は、時給 11.65ユーロ(総額) 、この金額は、毎年インフレーションなどの経済状況に応じて調整されます。
また、日本のように都道府県ごとに最低賃金が定められているわけではなく、フランスのどの地域においても最低賃金は統一されているそうです。

*SMIC(Salaire Minimum Interprofessionnel de Croissance)は、フランスにおける最低賃金を指す。これは、労働者が最低限受け取るべき賃金であり、全労働者に対して適用される基準。SMICは、生活費やインフレに対応して毎年見直され、フランス政府によって法的に設定されている。SMICは、労働者の権利を守るための基本的な枠組みとして、フランスの労働法に重要な役割を果たしている。



こっ、これはキツい!

9月7日(土)朝7時にDomaine到着。朝陽がとってもキレイ。
ホットコーヒーを飲んでいると、次々に、働き手として老若男女20名ほどが集まりました。

この日は、Crémant(クレモン)という、スパークリングワインの”一種”を仕込むため、白ぶどうChardonnay(シャルドネ)を収穫していきます。”一種”と書いたのは、有名な、Champagne(シャンパン)、フランスのシャンパーニュ地方で生産される発泡性ワインのみを指し、シャンパーニュ地方以外で作られるスパークリングワインは、「シャンパン」とは呼ばれません。

Crémantは、Champagneに比べて価格が抑えられているため、日常的に楽しむスパークリングワインとして人気があります。


ワインブドウ畑に到着し、作業開始。
初めてVendangesする人も多く、丁寧に教えてくださいます。

斜面を登りながらの作業。地面から大体1m以内に実っているブドウを収穫し、黒いバケツに入れていきます。取り逃しのないように2人1組で収穫していきます。
1日 永遠とスクワットをするイメージで、だんだんと収穫用の黒いバケツが重くなっていくので、移動も大変になっていきます。
これは、キツい ( ノД`)


左:Big Bossの息子 Quentin。若き作り手で、南アフリカでワインの修行をした経験があり、英語でコミュニケーションを取ってくれました。
右:この日、作業のペアを組んだ Anthonyさん。作業スピードが恐ろしく速く、何度も助けてもらいました。


Coupeurs(ブドウを切っていく人)、Porteurs(収穫したブドウを運ぶ人)に分かれて作業します。どちらも作業はキツいのですが、白い大きなバケツは60kgを超す重さになるので、Porteursは、ちゃんとした経験がある人に任せていました。
Big BossのJeanは、事あるごとにブドウの品質をチェック。今年は、良いブドウのようです。Crémantの仕込みには糖度はあまり気にしておらず、それよりも醸造のタイミングを重要視していました。


作業終了。
ハサミを使った右手、思いバケツを持って斜面を移動した為、足腰がボロボロですが、達成感があり、気持ちがいいです。このDomaineで日本人が働くのは初めてのようでした。


17時、ワインブドウ畑での作業から戻ると Big BossのJeanが、収穫したてのブドウを大きなプレス機にかけて醸造工程に入っていました。出来立てのブドウジュースを試飲させてもらう有り難い機会に遭遇!なんて贅沢な! 酸味があって、フレッシュな味わい!ここから醸造家の腕でワインに変えていきます。

しかし、生食でも食べられるブドウを潰して、発酵させてツクル飲み物・ワイン。つくづく贅沢な飲み物だなと思います。これが、何千年も昔から行われていたことを考えると・・・深い。



食卓を囲みながら


何が素晴らしいかって、そりゃdéjeuner(ランチタイム)ですよ。
このDomaineでつくられた自家製のワインと共に、マダムの食事を、Vandangesチームのみんなで囲みます。

Entrées(前菜)→ Plat(メイン)→ Fromage(チーズ)→ Dessert(デザート)→  Brandy(ブランデー)→ Café(カフェ)と、とまさかのフルコース&ワイン3杯。

みんな、午後も作業があるんだよ~、すごい!

Pairing(ペアリング)という言葉をご存知でしょうか?
ワインと料理を組み合わせて、それぞれの美味しさを最大限に引き出すことを指します。

この食卓は、ワインの作り手であるManciat ファミリーが、Vendangesチームへの労い、そしてワインへの情熱を語り、作り手の思いを共有する素敵な時間でした。

 

最後に、この写真のカップは何だと思いますか?


ブドウ畑へ行く前にマダムからもらった、簡易のカップです。
丸く小さく折りたためて、どこでも、飲み物が飲めます。便利!

Vendangesの始まったブルゴーニュ地方の南端Mâcon。
実は、べと病や、異常気象による雹害もあり、ワイン生産は、毎年、難しくなっています。ブドウが収穫できなければ、ワインはできません。

天候を見ながら、Vendangesの時期を見極め、ワーカーを募集し、その後の醸造作業。ワインの作り手たちは、たくさんの情熱をもって、毎年、ワインと向き合っていることが分かりました。
フランスワインはとっても有名ですが、こうした背景なども、お伝えしていきたいと思っています。

Vendangesは、まだまだ続きます。
身体に気をつながら、張り切っていきたいと思います!

À bientôt✋

📝マコマコ