Vendanges のおわり Allez, on vide!

Mâcon

Allez, on vide!ー さあ、バケツを空にしよう!ー
これは、Porteursさんの掛け声です。

Bonjour!マコマコです。
12日間にわたる、Vendangesが終わりました。

最後の3日間のラストスパートは、もう本当に楽しくて、楽しくて(遊んでませんよ)。
充実した日々でした。
作業にも、チームにも慣れてきた上に、Domaine(ドメーヌ)のあらゆるブドウ畑で作業が出来たことです。


向こうの方にフランスとイタリアの国境に位置するアルプス山脈の最高峰Mont Blanc(モンブラン)が見えているらしい。
標高は4,810メートル。「ヨーロッパの屋根」とも称され、ヨーロッパ全体でも最も高い山の一つ。


見渡す限りのブドウ畑。作業しているだけで心躍ります。


Porteursさんのトラクターダイブも気持ちよさそう。絵になるなあ。


認めてもらうことの嬉しさと有難さ

緊急編成されたスペシャルVendangesチームに加えてもらえたことです。
こちらのDomaineでは、約10km離れたVergissonという場所にもブドウ畑を持っています。
雨が降るからと、日曜日の午前中のみ編成されたチームに加えてもらいました。

畑の規模はそんなに大きくなく、さらにDomaineからは移動距離もあるのに、なぜこの畑を大事にしているかというと・・・

Cru(クリュ)」という概念は、ご存知でしょうか。
Bourgogne地方では、特にTerroirテロワール・気候、土壌、地形などの自然環境)が、ワインの質に大きく影響するため、ワイン畑のランク付けや特定の畑の重要性が強調されます。
Cru(クリュ)とは、フランス語で「優れた畑」や「格付けされた畑」を意味し、ワイン産地において特に高品質のワインを生み出す特定の畑を指します。Bourgogne地方全体では、Grand Cruグラン・クリュ)Premier Cru(プルミエ・クリュ)といった格付けがあり、これにより畑の評価が明確に示されます。

  • Grand Cru: 「偉大な畑」という意味で、最も高い格付けです。
  • Premier Cru: 「一級畑」という意味で、Grand Cruの次に高い格付けです。
  • 品質の指標・・・特定の畑がCruとして認められることで、その畑で生産されるワインが高品質であることが保証されます。これは、消費者にとってワインを選ぶ際の重要な指標となります。
  • Terroirの表現・・・多様なTerroirが、Cruの概念を通じてより明確に表現されます。同じブドウの品種でも、土壌や気候、標高の違いがワインにオリジナリティを与えます。
  • 経済的価値・・・Cruクリュとして認定されることで、その畑のワインは市場で高い評価を受け、価格も上昇します。ワインの価値が上がることで、ワイン生産者にとっての経済的な恩恵も大きくなります。

Cruはその畑が優れた環境を持ち、独自のワインを生み出す場所であることを意味し、消費者や生産者にとって大きな価値を持っています。

というわけで、Domaine Jean Manciat が、格付けを受けているVergissonのブドウ畑に行ってきました。


精鋭10名で一気に収穫していきます。
標高、斜度、太陽の当たり具合など、良い畑の概念とされるミクロクリマの考え方により、畑が格付けされています。


この日は、気合い入れて足袋です。ペアのJeanの息子・Quentinと爆速で収穫していきます。
が、Jeanは、みんなが収穫した後、ゆっくりと丁寧に地面に落ちたブドウも拾っていました。
さすが、Big Bossの姿勢。日本でいう、落ち穂拾いです。


Vendanges最終日の前日。
レギュラーメンバーの有志が、Jeanへみんなからのメッセージ付のTシャツとフルーツのリキュールをプレゼントされていました。
良い経営者は人格者で、みんなから愛される。フランスで最初に働くDomainのBig BossがJeanであって心から良かったと思っています。


みんな日本が大好き!

Vendangesも終わり、最後は労いのランチが開かれました。
自家製のワインはもちろん、この日は、シャンパンの栓が開き、Jean自ら、注ぎにまわっていました。


みんなほっと一息。


Vendangesの手。黒ずんでいるのが作業した働き者の証だ!と褒めてもらいました。


最後にVendangesのペアを組んだPierreさんと。作業が爆速で終わりました。
家は持たず、車で移動し、フランス全土でVendangesをしていて、ここが終わったら、フランスもう一つのワインのメッカBordeaux(ボルドー)に行くそう。


チーム・ブルガリアの皆さん。出稼ぎに来ているそう。
英語が話せるので、ブルガリアのこと色々と教えてもらいました。


チーム・トルコの二人。首都のAnkara(アンカラ)から移住してきたそう。
真田広之さんプロデュース&主演のハリウッド製作ドラマ『SHOGUN 将軍』が好きで、Shōgunというニックネームをつけてもらいました。


Vendangesチーム。

2日で決まったVendangesの仕事は、とんでもなく良い経験をさせてもらいました。
「ありがとう」、朝は「おはよー」、昼は「こんにちは」と、日本語で話しかけてくれるフランス人もいました。漫画やアニメを通じて覚えたそう。
スマートフォンのアプリでコミュニケーションを取ろうとしてくれたり、次の日には分からなかった日本語をメモして聞いてきてくれたりと、日本への愛を感じます。

初めての日本人として、このDomaineで働かせてもらい本当に光栄に思います。

Merci beaucoup!

そして驚いたことは、労働をしっかりと対価としても評価していただけたことです。
当たり前といえばそうなのですが、有難いことですし、すごいことです。
・残業代がついていたこと
・休日出勤における残業代がついていたこと
・天候不順により働けなかった日の休業補償がついていたこと
・全日出勤におけるボーナスがついていたこと
・Vendangesの終わった次の日には、対価が受け取れたこと

また働きに来てほしいと言ってもらえたこと☺

今回で、Vendangesは一区切りとなります。

最後、特別Tシャツをいただきました。
Allez, on vide!ー さあ、バケツを空にしよう!ー
こちらこそ、Arigato

À bientôt✋

📝マコマコ