Vendanges から3か月 その後のワイナリーを訪問

Mâcon

Bonjour!マコマコです。

来週からのクリスマス・ウイーク 妻の実家がある Parthenay でクリスマスを過ごすにあたり、ワインブドウの収穫 Vendanges をさせていただいた Domaine Jean Manciat のワインを持っていきたいと思い訪ねました。Jeanのワインは、Domaineでしか個人では買えません。

ぶどうの収穫 Vendanges の記事は こちら


冬のMâconのぶどう畑。葉がすっかり落ちています。

はじめはワインを買いにいくだけが、園主のJeanが「9月に収穫して醸造しているブドウのワイン、試飲していく?」の一言。

もちろん、答えは Oui!

試飲しながら聞いた Jeanの話をまとめていきたいと思います。
情熱あふれる Jeanの話は なんと 2時間30分にもなりました!

ステンレスタンクで醸すワイン

ワインの醸造において、使用する容器はその味わいや香りに大きな影響を与えます。
まず紹介していただいたのは、ステンレスタンクで醸造しているワインです。

ステンレスタンク は、ワインに外部の香りや味わいをほとんど与えません。そのため、ぶどう本来のフレッシュでフルーティーな風味を最大限に引き出すことができます。特に シャルドネ のような白ワインでは、柑橘系や花のようなアロマが際立ちます。

白ぶどう シャルドネ は、フランスを代表する白ワイン用のぶどう品種で、その適応力の高さから世界中で栽培されています。シャルドネのワインは、爽やかな柑橘系の香りからバターやナッツのような濃厚なアロマまで、栽培地域や醸造方法によって多彩な風味を楽しむことができます。Mâconのシャルドネは、ミネラル感と柑橘系の香りが特徴で、エレガントな白ワインを生み出します。

スパークリングワイン、Crémant(クレモン)

Crémant は、あの有名なシャンパンと同じ「メトード・トラディショネル」と呼ばれる製法で作られます。一次発酵で通常のワインを造り、その後瓶内で二次発酵を行って炭酸を生じさせます。この手間のかかる工程により、繊細な泡立ちと深みのある味わいが生まれます。
試飲させていただいた時は、まさに一次発酵中で、まだ炭酸感はありませんでした。

乾杯には、スパークリングワインは欠かせません。
スパークリングワインの泡は、👼天使の拍手👏、運が昇ってくる⤴など、良い意味がたくさんあります。


JeanのつくるCrémantは、辛口で、和食にも良く合います。

地下のワイン貯蔵 Cave へ

次は、Domaineの地下にある Caveへ行き、オーク樽 で醸造しているワインを試飲させていただきました。「Cave」は、ワインの貯蔵や熟成に使われる地下の施設を指します。

オーク樽 で熟成させると、ワインにバニラやスパイス、トーストのような豊かなアロマが加わります。さらに、酸素が微量に通ることで、ワインのテクスチャーが柔らかくなり、深みが増します。オーク樽は特に複雑さを求める高品質なワインに使われることが多いです。

ステンレスタンクとオーク樽で作られたワインは、それぞれ異なる個性を持つ仕上がりになります。
さらに、MâconのあるBourgogne地方では、ワイン畑のランク付けにより、特定の畑の重要性が強調されます。こちらの記事 参照。

どの畑のぶどうか、ここに、どのオーク樽を使うかにより、味が何通りにも変化します。
4つのオーク樽のシャルドネを試飲させていただきましたが、それぞれアロマが違い、花、ハチミツ、ミルクチョコレート、スモーキーなど、時間の経過と温度の変化と共にアロマの変化も楽しむことができました。

そんな話をしていたら、フランスのワインを語る上で欠かせない、品質を保証する認証制度の話になりました。

フランスのワイン認証制度:AOCとAOPの違い

フランスのワインにおける認証制度であるAOC(Appellation d’Origine Contrôlée)AOP(Appellation d’Origine Protégée)は、品質と原産地の保証を目的としています。

AOC(原産地統制名称):1935年にフランスで制定された制度で、特定の地域で生産されたワインに対し、厳格な規制を設けています。この規制には、ぶどうの品種、栽培方法、収穫量、醸造方法などが含まれます。BurgundyやBordeauxなど、フランス国内の多くの有名産地で使用されています。

AOP(保護原産地名称): 2009年にEUの統一基準として導入され、AOCを含むすべての原産地保護製品に適用されるようになりました。これにより、フランス国内だけでなく、EU全体で認識される国際的な基準となり、より厳密な品質保証が求められるようになりました。徐々にAOCからAOPに移行しています。

これらの認証は、生産者が規定を遵守しているかどうかを専門機関が監督し、認証マークが付与されます。これにより、消費者は安心して高品質なワインを選ぶことができます。


Domaine Jean Manciatのエチケット(ワインラベル)。
AOCとして、Mâcon – Charnary の Les Craysという畑でつくられたことを表しています。より地域が限定された方が、格が上のワインになります。

Bourgogne地方の Chablisは、白ワインがとても有名ですが、実は違う ある国で 同じ名前のワインが出回ったそうです。 認証制度 AOPは、Protégée(英語でProtected)、ワインと品質を守っていくためでもあるとJeanは話をしてくれました。


情熱あふれるつくり手 Jean Manciat

フランスのDomaineで、ワインの試飲を楽しむことは、ワインの背景や生産者の想いを直接感じられる特別な機会です。試飲を通じて、その年のぶどうの出来や生産者のこだわりを知り、選ぶワインへの理解が深まります。
今回の試飲を通じて、Vendangesのその後を知り、フランスワインへの理解をより深めることができました。

いよいよ、フランスで過ごす初めてのクリスマスです。
Vendangesに携わったDomaineのスパークリングワイン Crémantを持って、妻の家族を訪ねたいと思います。

最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。
また次回をお楽しみに♬

À bientôt✋

📝マコマコ