救世主の先生と再会!Formation Civique 3日目|権利と義務、そしてフランス地理をどっぷり学ぶ1日

仏 手続き

休憩明け、午前の授業は後半戦へ

15分の休憩をはさんで、教室に戻ると、
「じゃあ、残り1時間、集中していきましょうか」と Isabelle 先生。

ここからは、より”フランスで暮らすうえで現実的に大事な話”が続きます。

フランス共和国の土台となる2つのテキスト

まず取り上げられたのが、フランスという国の根幹に関わる重要な文書。

■ La Constitution française du 4 octobre 1958
(1958年10月4日のフランス憲法)

これは、現在も有効な第五共和政(Ve République)の基礎となる憲法で、フランスの政治制度・権力の分立・市民の権利と義務が定められています。

続いて紹介されたのが、
La Charte de l’environnement de 2004(2004年 環境憲章)

環境保護が、単なる努力目標ではなく、
憲法レベルで守られる価値になっているという点が印象的でした。

「環境の話が、こんなに正式な文書として出てくるんだ…」
と、個人的にちょっと驚いたポイントです。

2つ目のテーマ:フランスで暮らす人の「義務と責任」

次のトピックは、
Obligations et devoirs des personnes résidant en France
(フランスに居住する人の義務と責任)

スライドの冒頭には「Sommaire」として、全部で10項目がずらり。
ここから一気に、法律・秩序・安全の話に入っていきます。

■ 自由は「無制限」ではない

まず強調されたのは、
Des libertés individuelles encadrées
(個人の自由は、枠組みの中で守られている)

自由はあるけれど、何をしてもいいわけではない。
フランスでは、法律によってきちんと線引きがされています。

■ 違反・犯罪のレベルと警察の役割

続いて、
Les contraventions(軽い違反)
Les délits(犯罪)
Les crimes(重大犯罪)

という、違反・犯罪の段階分けの説明。

そして、それを取り締まり、私たちの安全を守る存在として、
La police(警察)
La gendarmerie(憲兵隊)
の役割が紹介されました。

警察と憲兵隊は、管轄エリアや組織の成り立ちが違うけれど、
どちらも「公共の秩序と安全を守る」という目的は同じ。
フランスらしい行政の仕組みを、生活目線で説明してくれるのがありがたいところです。

■ フランスで暮らす全員に共通するルール

Des règles communes à tous(すべての人に共通するルール)
ここでは、国籍に関係なく守るべき基本的なルールが説明されました。

その上で、
Les obligations spécifiques pour les citoyens français
(フランス国民に特有の義務)
Les obligations spécifiques pour les personnes étrangères résidant en France
(フランスに住む外国人に特有の義務)
と、立場による違いにも触れられます。

「外国人だから知らなかった」は通用しない、というメッセージがはっきり伝わってきました。

■ 暴力は、形を変えて存在する

ここからは、少し空気が引き締まるテーマ。Les violences(暴力)についてです。
la violence physique(身体的暴力)
la violence sexuelle(性的暴力)
la violence psychologique(精神的暴力)
la violence économique(経済的暴力)

「暴力=殴る蹴るだけじゃない」というのを、改めて言葉として突きつけられる時間でした。

■ 子どもの権利とCIDE

関連して登場したのが、CIDE(子どもの権利に関する国際条約)です。
フランス語で Convention internationale des droits de l’enfant の略で、子どもも一人の人間として、守られる権利を持っていることが強調されます。

L’interdiction des violences faites aux enfants(子どもへの暴力は禁止)

そして、119番 という、児童虐待に関する専用の通報番号についても説明がありました。

■ 女性器切除・人身取引・売春という現実

さらに踏み込んで、
Les mutilations sexuelles féminines(女性器切除とは何か、その影響と後遺症)
La traite des êtres humains(人身取引)
La prostitution(性的行為と金銭の交換)
といった、かなり重たいテーマも扱われます。

Isabelle 先生は感情的にならず、でも曖昧にもしない。
「フランスでは、これは明確に違法です」と、はっきり伝えていたのが印象的でした。

■ 被害者になったら、どう行動する?

最後にまとめとして、
Que faire quand on est victime de violences ?
(暴力の被害者になったら、どうする?)

前回も出てきた緊急連絡先ですが、
今回はさらに追加の番号が紹介されました。


緊急連絡先の紹介と新しく追加された番号たち

Chalon-sur-Saône では、初日にやった緊急連絡先。
会場によって内容や進み具合は若干ちがうようです。

まずは、基本の緊急連絡先からおさらい。

📞 15 — SAMU(サミュ)
Service d’Aide Médicale Urgente の略で、フランスの緊急医療サービス。
急病や事故など、救急車や医療支援が必要なときにかける番号です。
日本でいう119(救急)に近い存在。

👮‍♂️ 17 — Police(ポリス)
犯罪、暴力、盗難など、身の危険を感じたときの警察通報番号

🔥 18 — Pompier(ポンピエ)
消防・救助サービス。
火災だけでなく、交通事故や家庭内の緊急事態(転倒・ガス漏れなど)にも対応。

🌍 112 — Numéro d’urgence européen
EU共通の緊急番号。
フランスでも使用でき、警察・消防・救急のいずれにも繋がる万能番号です。
旅行中や番号が分からないときの強い味方。

💬 114 — Numéro d’urgence pour les personnes sourdes ou malentendantes
聴覚・発話障がいのある方のための緊急窓口。
SMSやファクスで通報でき、24時間対応しています。

🧠 3114 — Ligne nationale de prévention du suicide
フランス全国共通の、自殺防止・精神的危機に対応するホットライン
本人だけでなく、周囲の人からの相談も可能です。

■ 今回、新しく追加された番号たち

そして今回、新しく覚えた番号。

🏠 115 — Urgence sociale
住む場所がない、今夜寝る場所がないなど、
ホームレス状態や住居に関する緊急支援のための番号。
24時間・無料で対応。

👶 119 — Allô Enfance en Danger
子どもへの虐待や危険な状況に関する通報・相談窓口。
自分のことだけでなく、「もしかして…」と感じた第三者からの通報も可能

⚖️ 196 — Numéro national pour les victimes
犯罪被害者向けの総合支援番号。
法的手続き、心理的サポート、相談窓口の案内などをしてくれる。

🚺 3919 — Violences Femmes Info
DVやパートナーからの暴力など、
女性への暴力に特化した相談窓口
匿名・無料で相談可能。

👦 3018 — Net Écoute
子ども・若者向けの相談窓口。
ネットいじめ、SNSトラブル、デジタル上の暴力などに対応しています。

緊急時は、冷静に判断できないことも多い。
だからこそ、知識として頭のどこかに置いておく
それが、自分や誰かを守る第一歩なんだと感じた時間でした。

午前最後のトピック:環境への向き合い方

午前中の締めくくりは、
Une attitude respectueuse vis-à-vis de l’environnement
(環境に対する責任ある姿勢)。

Isabelle 先生が、一人ひとりに質問しました。

「あなたは、環境のためにどんなことをしている?」

私の答えは、
「外出するときは、必ずウォーターボトルを持ち歩いています」

すると先生は、
「それも立派なアクションよ」
と、にこっと一言。

他にも、
公共交通機関や自転車などを優先すること
ごみの分別
食品ロスを減らすこと
など、
“完璧じゃなくていい、できることを続ける”
というメッセージで締めくくられました。

ここでまた、Kahoot での復習クイズです。

気づけばランチ前。
情報量たっぷりで、頭はフル回転。
でも、不思議と「聞いてよかった」と思える午前中でした。

今日の弁当は、特製のおにぎりです🍙