Mâconは白ブドウが主役、でも黒ブドウも忘れない ─ 2025春シーズン最後の芽かき

2025年

Bonjour!マコマコです。
ブルゴーニュの南Mâconにある私の働く Domaine では、

 Bourgeon・ブルジョン(芽かき) がついにラストスパート!

最後は、黒ブドウ Gamay(ガメイ)の畑での作業です。


🍇Domaineの「Gamay」は、たった2%

私の働くDomaineには、およそ10ヘクタールの畑があります。そのうち約98%は白ブドウのChardonnay(シャルドネ)

そして残りわずか2%、およそ0.2ha(ヘクタール)だけ が赤ワイン用品種の Gamay(ガメイ)です。

数字だけ聞くとあまりにも小さいですが、例えばテニスコート1面分ほどと考えると、意外と作業の手間もしっかりあるサイズ感です。
Chardonnayが主役とはいえ、このGamay畑にも大切な季節の営みがあります。


📘Gamayってどんなブドウ?

Gamayといえば、ボージョレ・ヌーヴォーでおなじみの軽やかな赤ワイン用のブドウ。
果実味が豊かでフレッシュな味わいが特徴です。
マコンでも少量ながら栽培されていて、地域によっては「Mâcon Gamay」としてAOC(原産地統制呼称)ワインにもなります。

9月の収穫時のGamayの畑。栽培の背景や特徴については、以前の記事 でも紹介しています。

3月。剪定時期のGamayの畑。そして、

6月のGamayの畑です。樹形が低いことが分かります!


✂️ 2025年春、最後の芽かきはこのGamay畑で

春の芽かき作業 Bourgen、今年はChardonnayの芽かきを経て、春作業のラストとしてこのGamay畑へやってきました。

白ブドウ・シャルドネの芽かきが終わった後の余韻に浸る間もなく、
「そうだ、Gamayがまだ残ってた!」という感じで始まりました(笑)

3月に剪定をした Gamayの樹。一つの樹から5つの母枝がでるように剪定していました。

5つの母枝から出過ぎている芽を探し、 2つのCourson(クールソン・短梢(たんしょう))にしていきます。

出来ました!随分とスッキリしましたね。
他の樹もどんどん芽をかいていきます!Before & Afterの違いが気持ちがいいです!

Before

After

この小さな区画に向き合っていると、また別の気づきや発見があります。


🍇 Chardonnayとの違い:背の低いGamay

まず作業してすぐに気づくのが、Gamayの樹形の低さです。

こちらはGamayの隣のchardonnayの畑

Chardonnayと比べて樹形が低めで、目線も腰の位置も違う
これは品種の性質だけでなく、仕立て(仕立て方=剪定スタイル)の違いも関係しています。

  • Chardonnay:高めに仕立てられることが多い(ギュイヨ・シンプルなど)
  • Gamay:低めの仕立て(コルドンやブッシュ型)も一般的

地面に近い位置で作業するので、体勢も変わって、足腰への負担がじわじわと…😅
「小さい畑だけど、違う意味でしんどいな〜」なんて思いながら、丁寧に芽をかいていきます。

こちらは小さなGamayの畑の通路を耕す専用の耕運機。


🌿小さな畑に詰まった、多様性と奥深さ

全体の2%、ほんの一角でしかないGamayの畑。
でも、実際に作業してみると、その小さな違いの中にこそ、ブドウの奥深さ畑仕事の面白さが詰まっているのを感じます。

「たったこれだけ」と思わず、「この2%があるから面白い」と思える、そんな時間でした。

6月に入って☂の日が多くなりました。
そんなときは、ブルゴーニュ名物・長靴の泥を靴を落とす 働き手たち が見れます!


最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
また次回もお楽しみに♬

À bientôt✋

📝マコマコ