我らは ブルゴーニュの多国籍ブドウチームなり!Mâconnais の Domaine に見参

2025年

Bonjour!マコマコです。
前回の記事(👉 ブルゴーニュで Vendangesの第2章)から、働きはじめて早くも5日。

新しい Domaine ようやく雰囲気にも慣れ、見えてきたのはこの Domaine ならではの共同生活と、個性豊かな仲間たちの存在です。

予告通り、今回は新しい仲間との Vendanges について書いていきたいと思います。


畑の隣に暮らす!キャンピングカーとテントの集団生活

この Domaineでは、遠いところから Vendanges で働きにくる人の為に、キャンピングカーやテントを張って滞在できるスペースを設けています。

そりゃ、そうなるよな。毎朝、ビールやワインやら大量の酒瓶がw

トイレ・シャワーは共用、洗濯は手洗いスタイルですが、洗った服を乾かす場所があり、みんなで共同生活ができます。

Wi-Fiも完備!外国からやってくる働き手にとって、貴重な環境です。

生活リズムも明快で「22時には自室?のテントへ戻って完全就寝」というルール。朝は自然と早起きになり、朝6時に出来上がる朝食を食べて、7時過ぎにはブドウ畑へ。

食事は、朝食、昼食が提供され、夜は自分たちで料理したり、近くの Bar へ行ったりします。

Domaine の食堂は、20人以上が食べられるスペースがあり、ボードには 「その日の Allergies(アレルギー)注意」の欄が、

ベジタリアン、ヴィーガン、乳製品NGなどが、書かれていて、これを見るだけでも調理担当は大変そう。

でもその多様性こそが、このチームの魅力でもあります。


イタリア・ポーランド・スペイン、そして日本!多国籍ブドウチーム誕生🍷

この Domaine の収穫チームは、

イタリア人が6人、ポーランド人が2人、スペイン人が2人、そして日本からの参加はマコマコ1人。Domaine 側にとっても、日本人の受け入れは今回が初めて!

「日本の印象を良くしたい!」と意気込んで働いていたのですが、思わぬ展開が。

ブドウを切っていると、「Where are you from(どこ出身)?」と聞かれ、

「Can you guess where I’m from(どこ出身か当ててみて)?」と逆質問してみたら、返ってきた答えが……

「Vietnam(ベトナム)?」「Indonesia(インドネシア)?」「Philippines(フィリピン)?」「Afghanistan(アフガニスタン)?」「Korea(韓国)?」

…… え、日本って出てこない!?😆
およそ1年半のばした髭と日焼けのせいか、誰も日本人だと気づかないのです。まさかの展開に自分でも笑ってしまいました。

もちろん、段々と Japanese と認識はされてはいきましたが・・・。


畑では音楽が鳴り、笑いが響く。英語が共通言語に!

この Domaine の収穫現場はいつも活気にあふれています。

スマホから流れる音楽は各国のポップス、ロック、時には民族調など…
まるで即席フェス会場のような賑やかさ!

自然と共通言語は英語に。

フランス語が中心の現場に来ると、英語で話せる空間が本当にありがたく感じます。
そんな多国籍の現場ならではの連帯感がありました。


なぜイタリアからフランスへ?青年が語る“7ユーロの現実”

チームの中でも特に仲良くなったのが、イタリアの首都ローマ出身の青年。
ブルゴーニュの南にあるフランス第2の都市 Lyon まで夜行バスでやって来て、そこから Mâcon へ移動してきたそう。

「なぜ、そんな大変な移動をしてまで、わざわざフランスまで仕事に?」と尋ねると、
彼の答えは衝撃的でした。

「イタリアでは時給が7ユーロなんだ」

イタリアには国全体の最低賃金制度がなく、
代わりに業界ごとに定められた 労働協約 によって給与が決まるそう。

彼が働いているローマのピッツェリアでは、雇用主との話し合いで時給が7ユーロ。
地方だとそれより低いこともあるそう。

対してフランスでは、最低賃金が決められていて、どんな場所でも仕事でも、時給は12ユーロ近く。この差を考えると、1日にして 50ユーロ近く変わってくるので、彼が国境を越えて働きに来た理由がよくわかります。

それにこの Domaine のテント生活で、食事も提供されれば、懐はどんどん温かくなっていきますからね。

同じヨーロッパでも、働く環境の違いは大きいと痛感しました。

陽気で英語がよく話せる イタリアチームと特に仲良くなりました!彼らの前向さは、いつもモチベーションにつながります!


丘に広がる畑 あぁ、絶景かな

ブドウ畑へ移動する車の中から見る景色もまた格別!

約14ヘクタールのブドウ畑、Davayé, Vergisson, Solutré-Pouilly, Prissé, Fuissé の5か所に点在しています。

どの畑からも見えるのは、雄大な Mâconnais(マコネ)丘陵の風景。
朝陽がブドウの葉を透かし、輝く瞬間は、まさにブルゴーニュの収穫時を感じる景色です。

奥に見えるのはMâconの街です。
学校がないは、子どもたちも しっかりお手伝い!英才教育やってるなぁ!
Domaine のワインと昼食。眼下にブルゴーニュの畑を見ながらランチとは なんて贅沢。
幸運を運ぶとされる Coccinelle(テントウムシ)が来てくれました!スーパーラッキー♬

この日は、生憎の雨でしたが、晴れた日、眼下に見た教会を発見!

醸造の際に雨水が混ざると大変!
雨でも、しっかりと水を出す対策がトラクターにされていました。

この5日間では、黒ブドウの Gamay(ガメイ)、白ブドウの Chardonnay(シャルドネ)の古樹 Vieille Vigne(ヴィエイユ・ヴィーニュ) を収穫しました。


🍇 Gammyとは?香り、味わい、魅力をひとくち紹介

以前にも紹介した Gamay(ガメイ)について少し。
Gammay は、ブルゴーニュ南部からボジョレー地方にかけて広く栽培されている黒ブドウ。

Beaujolais nouveau(ボジョレー・ヌーボー)の品種と言えば、分りやすいでしょうか?

色は明るいルビー、香りはイチゴやチェリー、ラズベリーのような赤い果実。
タンニンは柔らかく、口当たりは軽やかでフレッシュ。
冷やしても美味しく、カジュアルに楽しめるワインとして人気です🍷

こちらの Domaine の Gamay は、朝夕は冷涼なれど、日中はしっかりと日差しを浴びる丘陵地で育つため、香りに凝縮感があり、フレッシュさと厚みのバランスが良いのだそう。


若さと勢いで駆け抜ける!あと3日でフィナーレへ

昔、私は風景を撮る写真を好んで撮っていました。
でも、今は、好んで “働いている人の姿に映る風景” を意識して 撮るようにしています。

雄大な風景のなかに、働き手の笑顔、一生懸命さが 運良く 写真に収まったときは、”よっしゃ”良い瞬間が撮れたとガッツポーズ💪

今回も 良い写真がたくさん撮れました!
多国籍なメンバーが集まった今回の Vendanges。平均年齢も若く、現場はいつもエネルギッシュ。誰かが歌えば、誰かが笑い、そしてまた次の列へ進む。雨でも、みんな元気!

仲良く横になって雨宿りです!早く ☂ やまないかなー

メンバーの2人が、☂で出来た池にダイブ!今日はもうシャワーは浴びないそう。クレイジーだ。

このままいけば、あと3日で収穫が終わる予定とのこと。
最後まで気を抜かず、チーム一丸となって駆け抜けます💪

国籍も文化も違うけれど、ブドウを摘む手は同じ。笑いと汗にまみれたこの数日間は、きっと忘れられないVendangesの思い出になるはず。

次回は、収穫のクライマックスとフィナーレをお届けします!
どうぞお楽しみに♪

À bientôt✋

📝マコマコ