仏OFII語学研修がついにスタート!Mâconの語学学校で国際色豊かな1日目

フランス生活


新コーナー ~アクセントの世界へようこそ~

フランス語の綴りには、よくわからない記号がたくさん見かけます。
これを*「les signes diacritiques(レ・シーニュ・ディアクリティック)」綴り字記号*と呼びます。

発音や意味を変える重要な役割があるのですが、日本人にはなかなか馴染みがないのと、授業の復習もかねて、ちょっと詳しく紹介していきます👇

🟦 1. L’accent aigu(アクサン・テギュ)

  • 表記:é
  • 発音:「エー」とはっきり鋭く上がる音
  • 例:école(エコール=学校)

🟩 2. L’accent grave(アクサン・グラーヴ)

  • 表記:è, à, ù
  • 発音:「エェ」とやや下がる音(特に“è”)
  • 例:père(ペール=父), là(ラ=そこ), où(ウ=どこ)

🟥 3. L’accent circonflexe / Le chapeau(アクサン・シルコンフレックス/シャポー)

  • 表記:ê, â, î, ô, û
  • 発音:母音を伸ばす、または古い綴りを示す
  • 例:forêt(フォレ=森), hôtel(オテル=ホテル), âge(アージュ=年齢)
  • アルファベットが帽子をかぶっているような文字から、chapeau(シャポー)帽子とも言います。

🟨 4. La cédille(セディーユ)

  • 表記:ç(c の下に小さな尾っぽ)
  • 発音:「s」の音に変化
  • 例:garçon(ギャルソン=男の子)Française(フランセーズ=フランス人、フランス語)

🟫 5. Le tréma(トレマ)

  • 表記:ë, ï, ü など
  • 発音:母音が続くときに、別々に発音するよ!という合図
  • 例:Noël(ノエル=クリスマス), naïf(ナイフ=純真な)

⚪ 6. L’apostrophe(アポストロフ)

  • 表記:l’homme(=le homme → l’homme)
  • 意味:母音の重なりを避けるために、省略して繋げる記号

🟠 7. Le trait d’union(トレ・デュニオン)

  • 表記:mange-t-il(マンジュ・ティル)
  • 意味:単語同士をつなぐ“ハイフン”

🔵 8. La ligature œ(オとエの合字)

  • 表記:œ(oとeがくっついている)
  • 発音:「ウ」と「エ」の間のような音
  • 例:cœur(クール=心), œuf(ウフ=卵)


🎵フランス語の音のつながり:リエゾン、アンシェヌマン、エリジオン

フランス語の会話を聞いていると、「あれ?アルファベット通りに聞こえない…!?」ってことがよくあります。その原因は、多くが音の連続にまつわる3つのルールにあります。

🔹Liaison(リエゾン) 単語と単語の音がつながって、隠れていた子音が出現する現象

📌たとえば les amis(レ ザミ)
 本来なら「レ アミ」だけど、“s” が音として復活して「レミ」に!

✅よくリエゾンが起きる場面:

  • 複数形+母音で始まる名詞
  • 冠詞(un, les)+名詞
  • 所有形容詞(mes, tes)+名詞

🛑でも、リエゾンが禁止されている場面もあるので要注意!
例:et un ami(エ アナミ) →「エトゥナミ」にはならず、「エ アナミ」のまま。

🔸Enchaînement(アンシェヌマン) 前の単語の子音が次の単語の母音とスムーズにつながる現象

📌たとえば avec elle(アヴェク エル)
 アヴェクの「k」がエルとつながって、アヴェケル

✅ポイントは:

  • 子音で終わる単語+母音で始まる単語の自然な“流れ”ができること。
  • 書き方には変化はないけれど、発音がつながって聞こえる

🔍アンシェヌマンはリエゾンと似ているけれど、「もともと発音される子音」がそのまま次の単語と繋がる点が違います!

🟣 Élision(エリジオン) 語末の母音が省略されて、“’(アポストロフ)”で繋がる現象

📌たとえば
je aime → j’aime(ジュテーム) あなたを愛しています。
le arbre → l’arbre(ラーブル)

✅エリジオンは「2つの母音がぶつからないように、前の母音を省略するルール」。
文法的にも必須なので、正しい書き方と発音が重要!

🌟ちょっとしたコツ💡

リエゾン・アンシェヌマン・エリジオンのどれも、話し言葉のリズムを美しく整えるためのルールなんです。フランス語では、「1語1語をはっきり区切るより、流れるように繋げる」ことが大事なんですね。

🧩おまけ:h音の“見えない”トリック

フランス語には*h muet(無音のh)h aspiré(有音のh)*の2種類があり、これもリエゾンやエリジオンに影響します!

  • h muet(アッシュ・ミュエ):リエゾンやエリジオンがOK
     例:l’homme(ロム), les heures(レ ザー)
  • h aspiré(アッシュ・アスピレ):リエゾンやエリジオンはNG
     例:le héros(ル エロ), les haricots(レ アリコ)

📌 見た目では区別できないので、辞書で「h aspiré」かどうかを確認するのが安心です。



リエゾン(子音と母音が連続するときの音のつながり)、アンシェヌマン(単語間の滑らかな発音)、エリジオン(母音の脱落)など、音のルールも山ほど。

「これは日本語にはない感覚だな〜!」と感心する一方で、聞き取りが追いつかない現象にも何度も直面しています(笑)