Bonjour!マコマコです。
5月、フランスは3つの祝日があります。
本日、5月8日は「Victoire du 8 mai 1945(ヴィクトワール・デュ・ユイット・マイ)」。
第二次世界大戦のヨーロッパでの終結、ナチス・ドイツの降伏を記念する日となっています。
■ Victoire du 8 mai 1945とは?
1945年5月8日にナチス・ドイツが連合国に降伏したことを記念するもので、フランスでは国民の祝日(jour férié)として毎年休みになります。英語圏では「VE Day(Victory in Europe Day)」とも呼ばれています。
フランスにとって、この日は占領からの解放、自由と平和の再出発を象徴する重要な節目の日。フランス各地で式典が行われ、戦没者への追悼と平和の祈りが捧げられます。
■ この祝日ができた背景と歴史
この祝日は、1946年に一度制定されたあと、いくつかの政治的理由で何度か廃止・復活を繰り返しました。しかし、1981年にミッテラン大統領が再び正式な祝日として復活させた経緯があります。
単なる「戦争の終わり」ではなく、レジスタンス運動や占領時代の苦しみを乗り越えて得た自由を記念する日として、今も多くの人々にとって意味のある日となっています。
■ フランスでの過ごし方と一般的な行事
多くの自治体では、市庁舎前の記念碑での献花式や軍楽隊の演奏、フランス国旗の掲揚、黙祷、演説などが行われます。
テレビやラジオでも、戦争を振り返る特集番組が放送されることが多く、“忘れないこと”がこの祝日の大きなテーマです。
■ Charnay-lès-Mâconでも式典が
私が暮らす Charnay-lès-Mâcon でも、5月8日に戦勝記念日の式典が開催されました。
式典では、町の中心にある戦没者慰霊碑の前に人々が集まり、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」が歌われ、地元の子どもたちが詩の朗読をしたり、退役軍人たちが参加したりと、静かながら心のこもったセレモニーでした。
地域ニュースにも掲載され写真などもご覧になれます👉
🔗Charnay 8 mai 1945 : C’était il y a 80 ans, la Victoire
■ 日本の「終戦記念日」との違い
日本では、8月15日が「終戦記念日」として知られています。日本の終戦記念日は“戦争による被害と犠牲を悼む日”として、平和を祈念する行事が中心となっています。
それに対してフランスの5月8日は、「勝利と解放を祝う日」という色合いが濃く、“レジスタンスや連合軍の勝利”を称える意味合いがあります。
同じ「戦争の終わり」を記念する日でも、国の立場や歴史の捉え方によって、意味合いが異なると感じました。
■ 記憶を受け継ぎ、未来へつなげる日
フランスの5月8日は、ただの祝日ではなく、自由と平和の尊さを振りかえる日。
この小さな町でも、こうした記念式典が続けられているのを見ると、「歴史を忘れないこと」の大切さを感じます。
今日は、観光や日常生活では見えにくい、フランスという国の”記憶”に触れた一日となりました。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
また、次回もお楽しみに。
À bientôt✋
📝マコマコ